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サーマクールのリスク
サーマクールは高周波による美容治療器なので、当然メスを使う手術よりは安全です。
サーマクールによるリスクといえば、でしょう。
基本的に出力を上げすぎなければ、皮膚への熱傷はまずないと言えるでしょう。
しかし、あまりに出力が弱いと痛みはありませんが、たるみの引き締め効果も少なくなるので痛みと皮膚の熱傷にならない程度の出力ポイントを見極めなければなりません。
またサーマクールの機能として、冷却保護システムがあります。
これは、先端のチップが−26℃の冷却ガスによって冷やされ、照射時に皮膚の表面が冷却されるシステムになっています。
そのため、皮膚の表面に熱傷が生じないようになっています。
またサーマクールは、日本の厚生労働省にあたる米政府機関FDA(アメリカ食品医薬品局)に、しわ、たるみ等を安全に改善する美容治療機器として2002年11月13日に認可されました。FDAの承認を受けるのは非常に条件が厳しくFDAの承認は、有効性、安全性、信頼性の証ともいわれるほどです。
サーマクールは、その厳密な諸条件をクリアした政府承認の美容医療機器なのです。
万が一、サーマクールによって皮膚に熱傷が生じた場合は、ステロイド軟膏による治療となります。
症状としては、米粒ほど水泡が数個ほど生じると思います。熱傷の度合いによりますが、
はんこんとして残る場合があります。その時はフラクセル2レーザーで治すのが良いでしょう。
また、色素沈着する場合があります。半年ほど様子をみるか、ビタミンCの超音波イオン導入をするか、
メドライトC6レーザーをするのが良いと思います。
適度な麻酔であえて痛みを感じ、施術中にその反応をドクターが細かく質問しながら
出力レベルを調整しますので、安心して施術を受けることができます。
ごく稀ですが、水ぶくれや軽いヤケドによる色素沈着で薄いしみが残ったりすることが
あるようですが、正しい照射方法で行う限り、起こりうるリスクはどれも一過性のもので、
一生残るというものはまず考えらないようです。
サーマクールで効果が出ない理由として次のことがあげられます。
サーマクールの高周波エネルギーが少なければ、コラーゲンの熱変性が少なく、コラーゲンの収縮も弱いということになります。また真皮層内の組織の熱損傷も少ないため、組織の修復があまりなされないので効果が少ないと言えます。極端な話をすれば、骨で例えて言うと、骨を人工的に折って、以前よりも骨を頑丈にするという原理ですので効果を出すには、真皮層内の組織をある程度、破壊しなければなりません。(修復できないほどの壊滅的破壊はダメです)ある程度の破壊をするには、出力(パワー)をあげなければなりません。
皮膚が厚い場合、十分な高周波エネルギーがなければ、コラーゲンの熱収縮は生じません。
また、線維牙細胞の活性化も不十分になります。一概には言えませんが、一般的に女性より男性の方が皮膚が厚いので、効果が出にくいと思われます。もちろん皮膚が厚くても、出力を上げれば効果に問題ないと思われますがドクターの皮膚を診断する能力によって、出力設定が変わるので、最もここが重要となります。
さらに難しいことは、お顔の皮膚も部位によって厚さや痛みが違うので出力設定も場所によってリアルタイム変える可能性があります。
患者様からは、よく「機械が同じなら、結果(効果)も同じでしょ」と言われますが、実際はそうではありません。
患者様の皮膚の厚さを考え、また痛みや皮膚の弱さ等も総合的に考えて、出力を決定します。
また、照射しながらも皮膚の状態(赤みや腫れ)と確認し、実際に患者様に熱さや痛みを確認しながら、出力を決めて照射していきます。
出力も終わるまで常に一定ではありません。皮膚の状態と患者様の意見によって出力が変わっていきます。
なので、より良い効果を出すにはきめ細かな操作が必要です。
男女問わず、皮膚の薄い方は、効果が出やすいといえるでしょう。
もともと体質的に自己治癒能力が低い、あるいは何らかの原因か年齢的に自己治癒能力が低いということになります。
患者様から高年齢の場合、老化しているから活性化しないのではないかと言われますが当院では60~70代でもリフトアップしているので、年齢ではあまり効果に差はないように感じられます。